【臨床検査技師からOLへ】医療系専門職から事務職への転職体験談
こんにちは、かたはばです。
現在はOLをしている私ですが、大学を卒業後10年ほど臨床検査技師として病院で働いていました。
臨床検査技師からCRCやCRA、医療機器メーカーなどへの転職経験談はよく目にしますよね。
しかし、臨床検査技師から医療とは違う業界へ飛び込んだ経験談は極端に少なく、情報化社会なのに参考になる情報がない。
転職活動のやり方も臨床検査技師とは違う。
手探り状態での転職活動を経て、事務職OLとして転職することができました。
この経験が、私と同じように臨床検査技師(あるいは他の医療系専門職)から異業種へのチャレンジを考えている方の参考になればと思います。
異業種へ転職した理由
- 体力的なこと
- 医療以外の世界を知りたくなったこと
- 家族計画
臨床検査技師は私にとって天職!と思えるくらい、やりがいをもって仕事をしていました。
ただ、これから30代、40代を迎え、子育てと家事をしながら夜勤や当直、オンコール対応などができるのかと考えたときに、私にはそれができる自信がなかった。
夜勤や当直のないクリニックや健診センターを選べばいいのでしょうが、輸血関連検査の経験しかない自分には、そのような環境を見つけることが非常に困難だったのです。
臨床検査技師を長く続けるのは難しい。
医療ではない世界に行くのも難しいし、勇気がいる。
どちらも難しいんだったら、異業種にチャレンジしてみるのもありだと考えることが増えてきました。
そして、数年以内に子どもが欲しい。
不器用な私には、子育てをしながら異業種に転職できるかわからない。
となると異業種へ転職するには今がラストチャンスなのではないか、いつ子どもができるかなんて分からないし、子育てが一段落するころには何歳になっているのかわからない。
今がラストチャンスだと気付いた瞬間、動き出しました。
転職のためにやったこと
ハローワークに行ってみた
まずは定番のハローワークに行ってみることにしました。
臨床検査技師の方はハローワークに行ったことがないという方も多いのではないでしょうか?
初めてのハローワーク。
パソコンで求人情報を検索してみましたが、条件がなかなか厳しい。
条件の希望なんて言ってられないのですが、ハローワークは最後の砦にすることにしました。
転職エージェントに登録した
転職エージェント2社に登録したのですが、エージェントによってメリット・デメリットがありました。
数種類に登録し、自分に合っているエージェントを見つけることをお勧めします。
(念のため登録したエージェント名は伏せておきますね・・・気になる方はお問い合せまで)
①A社
A社はアドバイザーさんとの面談が必須のエージェント。
面談では私の希望条件を伝えた上で、客観的な立場から私の市場価値を教えていただけたので、非常に有意義な時間でした。
面談をさせていただいた中で自分の強みを整理することができました。
- 数字に抵抗がない
- 一通りのパソコンスキルがある
- 患者様の健康状態というトップシークレットな情報を使う仕事をしていた
この強みを生かせるのは事務職なのではないかとのアドバイスを参考に、応募職種を事務職に決めました。
ただ、事務職は経験者や簿記などの有資格者でさえ倍率が高いため、未経験での転職成功は本当に厳しいことを念押しされ、何十社、何百社と応募しないと難しいです、と断言されました。
エージェントサイト経由での転職活動の第一歩は、自分のプロフィールページを充実させることになります。
プロフィールは履歴書代わりなので、しっかりと記入しましょう。
このプロフィールを企業側が判断するのが1次選考になります。
1次選考に合格すると、面接に呼んでいただけたり、オンラインテストに進むなど、転職の成功に一歩近づけるのです。
プロフィールページを完成させた後は、アドバイザーさんに言われたとおり、事務職全てに応募していきました。
②B社
A社に登録して1週間経過したものの、全く1次選考に通過しないため、B社にも登録することにしました。
こちらは面談がなく必要なときに問い合せができるシステムだったこと以外は、A社と同じ流れだったので、A社と同じようにプロフィール作成、事務職への応募を進めていきました。
B社はA社より掲載されている求人数が多い代わりに、待遇面での条件は様々。
中にはブラック企業もありそうだったので、見極める力が求められそうなエージェントだと感じました。
転職フェアに参加してみた
エージェントでの転職活動と並行して、転職フェアに参加することにしました。
臨床検査技師の就活には、転職フェアや就活フェアなどはありませんよね。
(10年以上前の話なので、今はわかりませんが。)
私はもちろん転職フェアに参加したことがなく、人見知りや場所見知りが激しいため参加するかを非常に悩んだのですが、これから異業種へ羽ばたくためには必要な経験だ!と勇気を出して参加しました。
いくつか転職フェアが開催されていたのですが、ブース訪問5社で履歴書用証明写真をプレゼントというキャンペーンをしていたフェアに参加することで、証明写真をもらうまで絶対に帰らない!と心に決め、当日を迎えました。
転職フェアの会場に到着すると、ブースではすでに転職活動中と思われる人たちが話しており、どうすればいいのか分からずアタフタ。
会場を彷徨っていると企業の方から声を掛けていただけたり、誰もいないブースを凝視していたら(完全に不審者)「どうぞ~」とブースに誘っていただけたり、慣れてくると「お話聞かせてください」と自らブースに入れたり、なんとか訪問5社を達成!証明写真をゲット。
少しだけ自分のレベルが上がった気がしました。
その後に繋がった企業はありませんでしたが、経験がない&これから妊娠出産しても働きたい、という私の最低限の条件をどのように伝えるか、伝えたらどのような反応をされるのかという点が確認できたのは大きな収穫でした。
異業種へ羽ばたくための経験値と証明写真のために参加した転職フェアでしたが、面接本番に向けての練習や心構えになったと思います。
応募・面接・内定・内定辞退を繰り返す日々
A社のサイトでは何社応募しても変わらず1次落ちし続けるため、メインで使うサイトは自動的にB社となりました。
B社の1次選考通過率は1割ほど。
1次選考に通過した段階でナシと思ったらお断りしてもOKですが、私は面接に慣れるため、一次選考に通過した企業は全て2次選考に進みました。
面接では、臨床検査技師という謎に満ち溢れた仕事を辞めて事務へ転職するという物珍しさから、転職理由だけでなく臨床検査技師とはどのような仕事かを必ずと言っていいほど聞かれました。
(中には『事務の経験がないのか~』と、本当にサイトのプロフィール読んでる?と思ってしまうことも・・・)
勉強することは苦じゃない(本当は苦だけど)仕事に必要な知識をたくさんつけていきたい、ということは常にアピールしていました。
何度も面接を受けてよかったことは、緊張が少なくなっただけでなく、よく聞かれる質問と業種による返答内容が自分の中で固まってきたことです。
そのため途中からは、自分なりに返答しやすい業種をメインに応募していました。
2次選考は初めの頃はなかなか通過しなかったのですが、面接への慣れと共に通過率が上がったような感覚がありました。
2次選考の後は3次先行に進む企業や、そのまま内定の企業など様々です。
ここでひとつ。
2次選考に通過した企業は、口コミサイトを確認することを強くおすすめします!
口コミのほとんどは退職した人が書いているので、基本的にネガティブなことばかりですが、あまりにもネガティブな要素が多い企業も中にはあったので、そのような企業は辞退していました。
ついに、臨床検査技師から事務職へ
そうやって3ヵ月ほど続け、数社から内定を頂き、そろそろ決めようと考えていたある日。
2次選考落ちした企業からいきなりメッセージが。
「弊社の関連企業が興味を持っているので面接を受けませんか?」
せっかくお話をいただいたので、軽い気持ちで面接を受けてみることにしました。
面接では「私の経歴が面白い!こんな人はなかなかいないよ!どこの会社も欲しがるはずなのに!」とその場で即内定。
驚きましたが、これまでの面接で言われたことのない言葉だったのでとても嬉しかったです。
クチコミサイトをしっかり確認した上で、現在はこの企業で働いております。
OLとしての現在
これまでは事務の方にお願いしていたことが仕事です。
もちろん分からないことだらけですが、ひとつひとつ覚えながらやっている、というような感じです。
作成していた書類がどのような流れで承認されているのか、税金のこと、経理のこと。
臨床検査技師時代には知らなかったことが日々の業務の中に溢れていて、社会人としてのスキルが上がったことを実感しながら日々の業務に追われています。
事務職に就くことができたので、今は簿記の資格を取るために勉強しています。
また、元臨床検査技師ということで保健室の先生的な立場で社員から頼りにされています。
これは医療系専門職ならではではないでしょうか。
まとめ
臨床検査技師の転職も大変ですが、異業種への転職活動はもっと大変でした。
しかし、新たな環境に身を置きたいという気持ちがあれば何かしらのご縁があると思います。
臨床検査技師という大変な仕事をこなしていた私たちには、どんな仕事でもできるのです。
また、もし臨床検査技師として現場に戻ることがあったら、物品管理や事務処理などに今の仕事の経験が生かせると思っています。
臨床検査技師と事務職。
全く違う仕事を経験したことが、私の強みになっていくでしょう。
私が転職活動していた頃と今とでは状況が全く違うので、転職活動の進め方も今は違うかもしれません。
臨床検査技師から異業種への転職成功談が、医療系専門職から異業種への転職を応援する材料になればと思っております。